シリコンバレーからドラゴンズを語る~GM編~


「シリコンバレーからドラゴンズを語る」の続編として、落合GMの就任したドラゴンズについて主に日本のどこかから細々と語るブログです。

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生贄となった高木守道

高木前監督の率いた2年間について。
 
世間の反応はいろいろあっていいと思うが、筆者としては、楽しく応援した2年間であり、高木守道氏には感謝している。落合元監督と比べるのは酷であり、充実した戦力を率いて巨人に一泡吹かせそうになった昨年の2位、エース吉見を欠きながら今年の4位という成績は平均以上であると思う。
 
原監督、小川監督には及ばないかもしれないが、野村監督、中畑監督、和田監督、栗山監督などよりは上と評価したい。ひいき目もあるだろうが、非常に健闘した2年間であったと思う。
 
 
タイトルについて、約2年前に高木守道新監督(当時)が発表された時、下記のタイトルで記事を投稿している。
 
 
 
今読み返してみて、世間の風評を考えるとやはり生贄になってしまったと思わざるを得ない。この2年間により、世間は落合元監督の偉大さを再認識し、また中日ファンは勝つことの喜びを再認識したと思う。もちろん落合元監督が監督を続けていればこの2年間も優勝争いをしただろうが、稀代の名監督と比較するにはあまりに酷である。
 
当時の記事の中で言及した「1個の短所」について、高木前監督は「記者へのリップサービス」を拾い上げたのではないかと思う。最初から最後までそこにこだわりが見られた。その1点については改善したつもりだったのだろうが、落合監督がこともなげにこなしていたであろう長所については、ぼろぼろとこぼしてしまっていたのだと思う。
 
 
中日ファンまでが高木前監督を批判するような風潮でもあったように思う。まさに落合元監督の偉大さを証明するための生贄になってしまった往年の大スターにこのような仕打ちとは歯噛みする思いであるが、高木前監督が「監督の給料で家族にいいものを食べさせられた」と喜んでおられたのだけが救いである。高木前監督のおかげで、谷繁監督はずいぶんと楽だろう。落合GMの影はあるが、直後にやるよりはかなりハードルが下がったはずである。
 
 
一方で筆者の誤算としては、往年の大スターである高木守道の記憶が中日ファンから薄れているようだった。ミスタードラゴンズといえば、若い人にはもう立浪なのだろう。長嶋茂雄と並び称される高木守道が暴走老人扱いとは少々寂しいが、その個性を生かしてよくメディアでも取り上げられ、これもまたよかったのではないかと思われる。
 
 
最後に高木前監督を評価する点として、勝つことを重要視する姿勢が伝わったことと、細かい事にこだわらない選手起用が新しい才能を開花させたことを挙げたい。
 
野球は興業としてレベルが高ければ高いほど面白いわけではない。いかにその試合にかける思いがあるかということが見る者の心を打つために、高校野球はいつでも人気があり、またクライマックスシリーズも盛り上がるのである。高木前監督は勝ちたい思いが痛いほど伝わる監督で、勝ちたいと思う人間の采配だった。非常に見るべきところがあったのではないかと思う。
 
余談ながら、引退試合と称して力が落ちた選手を先発に使いながら、判定に文句を言ったりする監督を見るとあきれるしかない。勝ちたいのであればベストメンバーで戦うべきだし、引退試合でエキシビジョンとするならばいちいち判定に目くじらを立てるのはみっともない。白けた観衆が時間が過ぎるのを待っているのは大変寒々しい。
 
また選手起用について、理屈に合わない部分が多々見られた。ミスしたら使って貰えなくなるなどの緊張感が選手を成長させるというのが王道だが、のびのびとプレーしたことにより一部伸びたように思われる選手がいた。
 
日頃から緊張感を持ってやらないから、クライマックスで王手をかけた後に崩れたのだ、というのは正論だが、栗山監督のように、さしたる理論もない中での采配が流れにのって優勝まで届くこともある。そういうのは続かないが、中日はもともと巨人のように毎年優勝が狙えるチームではないと考えれば、それも悪くなかったのではないかと思う。
 
 
高木守道はミスタードラゴンズとして、見事に汚れ役を演じきった。最大限の拍手とねぎらいの言葉を送りたい。来年からは山田久志氏のように、また解説者として頑張ってもらいたいものである。





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達川の招聘と将としての器

達川がコーチとして入閣するようである。
 

落合GMの参謀を務めた森コーチと監督経験のある達川コーチ、谷繁監督の経験不足を周囲で補おうとする意図だろうか。バッテリーに関しては一過言持った曲者であり、パーツとして馴染むかどうか、若干気になる所ではある。
 
 年若の者が上に立つ場合、補佐役が自らの立場をわきまえなければ秩序は崩壊するが、森・達川の両氏は頭脳明晰であり、そのあたりはわきまえていると思いたい。谷繁は自信家であり、年長者に対して臆することはないだろうから、あとは年長の選手やコーチを引き締めて秩序を作るのはこの二人の役割となるのだろう。
 
 
達川は強かった頃の広島で正捕手を務めた期間が長く、強い印象を残した選手であった。バッティングはさほどでもなく、打者としては死球が話題に取り上げられる程度であり、逆にそれが捕手としての能力を想像させる。
しかしながら結果を見る限りでは名監督にはなれなかったようである。

監督というのは聡明なだけで勝てるわけではなく、将たる器が求められる。我が中日ドラゴンズの山田久志元監督も、解説などは非常に分かりやすくて合理的であり、名古屋の放送では中日ファンを喜ばせるような気の利いたコメントを的確にするほど聡明な人物であるが、残念ながら監督としての才能は皆無であった。
 
将たるものは智あるもの、勇あるものを用いて戦うべしとは良く言ったものであるが、まず第一に胆力が必要である。それに加えて聡明さや実績、人間性などのレベルが高い方が望ましい。その点谷繁監督はもっとも重要である胆力を備えているように見えるため、おおいに期待している。
 
 
将としては成果を出せなかった達川だが、来期からは谷繁監督のサポート役として、コーチとしての才覚を見せて貰いたい。仮に立場をわきまえずに自分の考えに拘泥するようだと、川相のように成果を出せずに解雇されることにもなるだろう。





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