年が明け、もう10日近くになろうとしている。時が過ぎるのは早いものである。

1月末に向けて何か更新の構想を立てようかと思っていたのだが、そうこうしているうちにあっと言う間に1月も終わってしまいそうであり、とりあえず五月雨式に更新していきたい。


落合GMについて、成否を問われればファンとしては否と言わざるを得ない。ファンとしては勝つことこそが正義であり、結果的に勝てなかったことについて、落合GMにどのような役割を任せたのかも含め、球団として失敗であったということして貰いたい。

例えば負けても儲かれば良い、というような考え方もあるかもしれない。昔はヤクルトは巨人に勝つとヤクルトの売上が下がるとして巨人戦に負けるように指示していたという噂もされたりしていたが、勝ちを犠牲にする球団経営はファンに対する裏切り行為であり、勝てなかったことはすなわち失敗であったという認識だと信じたい。


振り返ってみると、落合GMに最も期待されたのは高騰した年俸のカットと、それに対する世間の批判を前面に出て受け止めることであったのではないかと思われる。初年度「落合GMの大ナタ」という体で劇的な減俸を行い、その後はそれほど契約更改の前面に出てこなかったのではないかと記憶している。この点、選手やファンに対し、通常行われないような大幅な減俸を行ったことについて球団への批判を和らげたという貢献はあったのだろう。

特に和田の引退については、クリンアップまで打っていた選手を引退させるというのは相当の荒療治であったように思う。結果的に就任時に数億円という年俸の選手が多くいた状況に対し、1億円を多少超える選手が数人という所までコストダウンを達成したことについて、落合GMでなければより大きな軋轢が生じていたのではないだろうか。


しかしこのミッションと合わせ、限られた予算の中で優勝できるチームを、ということも期待されていたと思われる。こちらの点では、結果的に期待を裏切ったと言わざるを得ない。GMは戦力を集めるのが仕事であり、監督はそれを活用するのが仕事であるとすれば、優勝できるだけの戦力を集めたGMに対し、監督が無能であるために優勝できなかったという理屈もありえるかもしれないが、首脳陣も含めて整備するのがGMの役割である。そのために森コーチを招聘したりしたのだろう。

谷繁監督との確執が報道されたりしたが、谷繁監督が無能であれば早期に更迭させるべきであったし、更迭させないのであれば谷繁監督が成果を出せるようなサポートをして貰いたかった。結果的に勝てなかったことについて、非常に残念であった。落合GMの下でドラゴンズが優勝することを夢見て応援してきた身として、夢が潰えたことは本当に残念である。


一方で落合GMは職務に忠実な人であったのではないかと思う。恐らくは全権を持ったGMではなく、ある程度役割と権限が限定されていたのだろう。その中で、例えば谷繁監督というのは決定事項であり、監督はここまで権限がある、という部分には口を出さず、やるべきことをやって、それで負ければ仕方ないという考えであったのではないかと想像している。

今季の開幕前、白井オーナーが谷繁監督の契約に言及していたが、落合GMから谷繁監督の限界が報告されていたのだろう。契約上残り2年分の報酬を支払う義務があるということを踏まえての続投となったようだったが、監督の人事権がないGMでは限界があったのだろう。

一般的なGMであれば、そこは谷繁監督の権限という所にまで口を出したりもしたのだろうが、そこが落合GMの潔さであると思われる。コーチの人事権はGMの職務として落合GMの考えが出ていたと思うが、しかし現場の最終決定権限者は監督であり、これ以上を求めるのも酷であったのかもしれない。

谷繁監督を籠絡し、本人のプライドを傷つけないようにうまく傀儡政権とする手もあるが、落合GMの人生観とは異なるように思われる。そんな落合GMを期待したわけでもない。落合GMの素晴らしい所をどうやって生かせば良かったのか、予算と谷繁監督という縛りがある中ではこれ以上難しかったのだろう。

お金をかけずに補強するというのは非常に難しい。できるとすれば、外国人の目利き、ドラフトと、自軍で足りていないパーツを余っている所から拾ってきて埋めることぐらいだろう。その点、ドラフトに重点を置いてアマチュアの試合を多く見たというのは落合GMなりに限られた条件の中でやれることをやろうとしたのではないかと思われる。指名した選手は残念ながらこれまであまり活躍出来ていないが、落合GMの遺産として、今後の飛躍に期待したい。


結果的に殆ど落合GMからの発信がなく、総括するのも妄想でしかないが、発信が無かったことについては球団からの要請であったように思われる。戦犯のように扱われながらも言い訳一つせずに立ち去る強さは流石という他ない。どこまでも契約に忠実であったということだろう。

落合GMの真価を問うとすれば、監督の人事権を持たせた状態でどうするかを見てみたいが、二度とGMをやることはないだろう。監督をやる可能性も高くないかもしれない。他球団で活躍する姿を見るのも辛いとなれば、これからは解説などを通して落合GMの考えを聞くことを楽しみにしたい。偉大な落合氏がおそらくは氏にとって最初で最後となるであろうGM職において結果を出せなかったことは非常に残念である。


あまり情報もないためまとまりのない文章になってしまったが、中日ファンとして、この3年間勝てなかったことは本当に残念であり、落合GMには多くの制約があったとしてもそれを跳ね返して勝って貰いたかったという期待を裏切られた思いと、制約による限界はやむを得なかったのだろうという同情の思いが半々である。


最後に、以上は想像による筆者の感想であり賛否あると思うが、批判的なコメントについては以後御遠慮頂きたい。当ブログももう終わろうとしてる中で、これ以上不毛な議論が続くことは電車で閉じかけた扉を挟んで口論するような虚しさがあり、批判的なコメントについてはこの更新を持って受付を終了として、必要に応じて削除対応とさせて頂きたい。

幾多ある落合GM贔屓のコンテンツの中から当ブログのような零細ブログに長期間に渡ってお立ち寄り頂いたことには心から謝辞を申し上げたい。あとはそっとしておいて頂ければ幸甚である。




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